$ 0 0 「食べものをちょうだい」 ぼくの背中で猫が鳴いた。 猫語がわかるわけではないが、その猫のメッセージはしっかりぼくに伝わった。 そのまま無視して目的の場所へ行く気にもなれず、 結局、引き返して焼かつおをあげた。 厳しい寒さの日々を屋外で暮らす野良猫が腹を空かせて余計に寒さを感じなければならないのは切ない。