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Channel: 野良猫劇場
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今週のクロベエ

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長く続いた乾燥状態も昨日、終止符が打たれた。
いろいろな意味でそれはきっと良いことではあるんだろうけど、こと野良猫のことに限って言えば
マイナスの側面が大きい気がした。
冷え込みかたをはじめダメージを受ける猫はおそらく少なくないと思う。
クロベエもそのひとりだ。
昨日はクロベエをはじめとする屋外で暮らす猫たちがどのようにして過ごしているのか
気になって仕方なかった。
で、今日も朝から小雨がぱらついていたがクロベエの元へ。
ぼくの悪い予感はどうやら当たってしまったらしい。

寒さのためか猫たちの集まりは悪かった。
少し遅れて姿を見せたクロベエは鼻水と目やにが固着し、口の周りには涎の泡のようなものをつけていた。
見るからに体調が悪化しているのが見てとれた。
写真はクロベエが姿を見せた直後に簡単に顔の汚れを拭いた後なのでいくらかましな顔になっている。

食欲は・・・再び固形物を口にしなくなっていた。
ただ、風邪で嗅覚が麻痺しているわけではない証拠にここ最近では一番、「シーバアミューズ」の
スープはよく飲んだ。
その様子からは「お腹は空いているんだけど噛まなきゃいけないものは食べられないんだ」とでも
言っているかのようだった。
この時期に固形物を食べられないのは致命的だ。
なぜなら一般的に野良猫がありつける食べもののほとんどがおそらく固形物なのだから・・・
よほど寒さを感じていたのかぼくの膝の上にホッカイロを乗せた上で熟睡してしまった。

そういう目で見るとクロベエは痩せたように見える。
客観的にはもちろんわからないが実際にそうなのであれば危険な兆候だ。
ちょうどクロベエの面倒をみているお兄さん(昨冬、クロベエが死にかけた時に助けてくれたお兄さんだ)に
会うことができたので聞いてみるとやはり固形物を食べていないらしい。
今日の様子次第では自宅に連れ帰ることも視野に入れていると言ってくれた。

猫ミルクを飲んでも、どんなに寒くとも、それでも水が飲みたいようだった。

確かにいつものクロベエに比べ反応も良くなかったが、絶望的な気持ちにならずに済んだのは
まだ表情が感じられたことだ。
本当に調子の悪い時のクロベエ・・・例えば昨冬の最悪の時に見たそれ・・・は表情がなくなる。
今日はまだそれが感じられるだけましだといえた。

クロベエをこの寒空の下、置いて帰るのは気がひけたが後はお兄さんに託すしかない。
幸い、クロベエが寒かったためかお兄さんが用意してくれた家に入ってくれた。
ぼくの持っていたカイロも入れてあげた。
なんとか持ちこたえてほしい・・・そう願わずにいられない。
明日、もう一度、ここに来ることにしよう。
だが、帰宅して天気予報を確認すると今朝の段階では明日は曇りだったはずが
無情にも雨に変わっていた。



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