今週のクロベエ(後編・2/5)

終末の二日間、クロベエのところへ当面、行くことにしたため、
この日は午前中に職場周辺をまわった後、午後からクロベエの元へ。
この日は前日に比べると少し雲が多く、そのぶん、陽射しも弱い。

クロベエはすぐに見つかった。体調も前日同様、安定しているように見える。

食欲も固形物を口にしない以外は問題のないレベルで食べているので一安心。
食後はぼくの膝の上へ。
昨日と違って気温も上がらないせいかクロベエも動かない。

この日、クロベエと一緒にいるところへ猫の世話をしている方がちょうどやってきた。
加熱したまだ暖かさの残るまぐろをクロベエたちのために持ってきてくれたのだ。
いま餌をあげたばかりであることや、ここ最近、クロベエは固形物を口にしないことを話すと
「食べてますよ」という驚くべき返事が返ってきた。
半信半疑でそれをクロベエの前に差し出すとなんとムシャムシャと食べるではないか!!
これにはぼくも正直、驚いた。
ぼくが不味い食べものばかり持ってくるがゆえに口にしないのならまだわかるが、
クロベエの好物の焼かつお等を出してなお口にしなかったから、てっきり、それは体調のせいだと
ばかり思い込んでいたのだ。
「う~む・・・加熱した生魚(缶詰等ではないという意味)なら食べるのか・・・」
それは驚きである一方でクロベエは普段も口にするものは限られているかもしれないが、
そこそこは食べる物があるということにまた一つ安心した。
この日はおばさんとその後、話しこんだこともあるが、前日、ここへきていることや天気が
良くなかったこともあり写真もたいした枚数は撮影しなかった。
写真を撮ることが最優先事項ではないからこういう日があってもいいと思っている。
いろいろな情報が得られたぶん、帰途に着く頃にはずいぶん気が楽になったのも事実だ。
「クロベエ、良かったなぁ・・・」と心のなかでつぶやいた。