曇り。
週末の二日間に比べると朝の冷え込みは別物。
ぼくが現地に到着した時に、とらちゃんがいつもとは違う場所にいたのに違和感を感じる。
食事量はいつもより少な目。
ここのところ、釣り人から餌をもらうのが当たり前のようになってきており、
食事を終えた後、しばらくして釣り人に餌をねだりに行くことも多くなっている。
それだけ、他の人にも慣れてきたのだとは思うが、
食事量や食欲があてにならなくなってきている。
食後の行動パターンもいつもとはまったく違っていた。
それほど寒さを感じるほどではないのだが、
日向に、なおかつ、ひとりでいようとする態度に
どこか体調がよくないのではと思ったりもする。
いろいろ探ってみるが、接しているぶんには異常は感じない。
しかし、行動パターンはあきらかにいつもと違う。
追加で食事を与えてみてもよく食べるし、
そうした面での異常は感じられない。
結局、違和感の原因はわからず、
現場を後にした。
夕方、どうしても気になり、また、明日の午前中まで雨の予報が出ており、
朝、来れない可能性も考慮して夕方、行ってみることにした。
現地に到着してもとらちゃんの姿は見られなかった。
とらちゃんの名を呼ぶとボートの下から出てきた。
寒さが厳しくなっているいま、とらちゃんは夜間、どこで過ごしているのか気になっていた。
ひょっとすると、どこか体調が悪いように見えるのは寒い思いを
しているのではないかという思いもあったので、
ボートのなかにいるのが確認できたことで、不安要素をひとつ減らすことが出来た。
食事量もけっこうな量を食べた。
朝に感じた違和感はすっかり解消されたわけではなかったが、
最悪、夕方には具合が悪くなっているのではないかという
ぼくの悪い想像は杞憂で終わったようでホッと胸を撫で下ろした。