晴れ。気温5℃。
冷え込みの緩い朝だった。
とらちゃんがどのくらいの気温になれば不調な朝を迎えずに済むのか気になっていた。
だが、ぼくが餌場に着いてもハウスに入ったままだった。
出てくる気配さえないので、食事は後回しにすることにして、
背中からフリースを掛けた。
すでに猫たちは食事を終えていたから、けっこうな時間が経過していた頃、
フリースを引きずるようにしてとらちゃんが出てきた。
相変わらず水はよく飲む。
抱き上げてもほとんど抵抗しない。
かつてのとらちゃんを知る者からすれば、
それはちょっと信じられないところがあった。
「慣れてきたから」では片づけられない面がある気がした。
ここのところの日中の暖かさのおかげか、
このエリアの梅の花もだいぶ開花した。
とらちゃんが何か食べたそうな様子を見せないため、
しばらく様子を見ることにした。
ダメ元で、猫たちが残した餌の入ったボウルをとらちゃんの傍に置いてみた。
すると、しばらくして、とらちゃんがそれを食べ始めた。
この機を逃すまいと、慌ててボウルに新たに餌を入れた。
最終的にはそこそこの量を食べたと思う。
一定量、食べてくれたので、ぼくも一安心。
だが、結果として今朝くらいの冷え込みの緩みでは
とらちゃんには有効ではないということがわかってしまった。
10℃を越えるくらいならどうだろう?
夕方、行くとすぐにとらちゃんが姿を見せた。
表情も動きも朝とはまったく違う気がした。
今日は日中、かなり気温が上がったこともプラスにはたらいたのだろう。
目に力を感じる。
食べ物に対する関心の度合いも朝とはまったく違う。
実際、餌を与えるとものすごい勢いで食べ、
なおかつ、量も食べる。
夕方になっても暖かかったせいか、食後、ハウスには入らず、
違う場所へ行ってしまった。
明日の朝は今朝以上に気温は高いらしいが、
日中の気温は今日よりかなり低いようだ。
朝晩の気温差が少なくなり、安定した暖かい季節に早く移り変わってほしい。