晴れ。気温、低めな印象。
ぼくが餌場へ着いてもとらちゃんは姿を見せず。
他の猫たちが食事を始めてさえも、まだ、姿を見せず。
他の猫たちが食事を終える頃になってやっと姿を見せたが、
明らかに元気がない。
餌を与えてみたが、まったく口をつけない。
とらちゃんに食べようとする意志が見られない以上、
見守りながらチャンスが来るのをじっと待つしかなかった。
とらちゃんが餌場に近い場所に居場所を変えた。
ひなたぼっこを経て、ひょっとしたら食べる気になったのかも
しれないと、急いで餌を用意して与えてみると食べた。
決して多いとは言えない量だったが、食べてくれたことで少しホッとした。
推測ではあるが、いまは運動量が極端に減っているから、
おそらく、代謝も落ちているに違いない。
ひょっとしたら、便秘とかもあるかもしれない。
そう思うと、ともかく、何か口にして、水分を摂ってほしいのだ。
なんとか、負のスパイラルから抜け出してほしい。
午後になって冷たい北風が強く吹き始めていたが、
ぼくが夕方、到着するととらちゃんがすぐに出迎えてくれた。
毎度のことながら、朝とは別猫のように、動きや反応がいい。
朝はなにをするにも億劫な印象があるが、
夕方のとらちゃんにはそれが感じられない。
この状態なら食べるだろうということも想像できた。
その様子からお腹を空かせているであろうことが想像できたが、
実際、かなりの量を食べた。
朝との違いに唖然とする。
夕方に食べてくれるという事実があるから、
朝、食べられなくてもある程度の平静を保てるが、
これがなくなると辛いことになるだろう。
食後はすぐに入らず外にいた。
まだ、陽が射していたから、最後のひなたぼっこかと思っていたのだが、
どうも違うと感じ始めた。
ぼくと距離を取ろうとしているように感じたこと。
ぼくがその場から離れると、戻った時にとらちゃんの居場所が変わっていること。
何故かはわからないが、ぼくがその場にいる時にはハウスに入りたくないように感じた。
他の猫の写真を撮るのに少し長くその場からいなくなり、
戻った時にとらちゃんの姿は無かった。
ぼくがいない間にハウスの中に入ったであろうことは想像できたので、
確認の意味で、ボート下からカメラのレンズを入れて内部を確認すると
ハウス内にとらちゃんの姿はなかった。
もしやと思い、その周辺を見ると、ハウスではない、
マットにフリースが敷いてあるだけの場所にいた。
「何故だ?」
考えられるのは、先日、ハウスを変えたことと併せて、
ハウス内にカイロを入れてあることだろうか?
他の猫以上に寒さを感じているはずのとらちゃんが
なぜ、カイロが入っているのを嫌うのかがわからない。
もちろん、あくまでも想像だから、ひょっとすると的外れな推論の
可能性もあるだろう。
ぼくは混乱するばかりだ。