7/11の河原猫

明方まで雨が降っていたようだが、
ぼくが家を出る頃には止んでいた。


土、日にたまちゃんに会えなかったことで絶望感も大きく、
いつにも増して気が重かった。











だが、餌場へ着くと物陰にたまちゃんの姿を発見した。
急いで餌を用意する。
見るからに衰弱しているのがわかるし、
足の状態も「なんでこんなふうになるの？」と
思われるほどだった。
人間で言えば火傷した跡のようだ。
ひょっとしたら壊死しはじめているのかもしれないとさえ
思った。
ただ、ぼくの思い込みのせいかもしれないが、
足先の腫れは金曜日に見た時よりひいているように感じた。
たまちゃんが口にしたのはスープのみだったが、
空になれば追加で継ぎ足した。
先週の金曜日に比べると持続性があった。
４袋くらいは飲んだのではないだろうか？













先週の金曜日もそうだったが、たまちゃんにしてはよく鳴く。それはまるで「痛いよ～!!」と訴えているようで切ない。ただ、写真を見る限り目は死んでいない印象だ。食べていないが、風邪をひいていないのが救いだ。

食べ終わると近くにあった大きなボートに潜り込んだ。
入口が狭く、尻尾と後ろ足が出ていたが、
そこでこと切れたかのようにそれ以上、前にも後ろにも動くことはなかった。
夕方に来た時にこのままの状態なら死んでしまったのだろうと
思い、そのままにしておいた。




夕方、行ってみると、大きなボートのたまちゃんが入った場所には
尻尾も後ろ足も見えなくなっていた。
あの後、どうしたのかはもちろん、わからない。
足の状態との兼ね合いもあるだろうが、
少なくとも今朝、決して多いとは言えない量とはいえ、
食べ物をそれなりに口にしたことで、
いますぐ死んでしまうとは思えなかった。
夕方に会うことはできなかったが、
明日の朝も姿を見せてくれれば命をつなぐチャンスはまだ
残されているような気がした。