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Channel: 野良猫劇場
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今週のクロベエ

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土曜日の段階では日曜日は雨の予報が出ていたし、ここのところのクロベエの調子を考えれば
「今週もクロベエのところへは土曜日一日しか行けないなぁ・・・」などと考えていた。

【6月2日・土曜日】
土曜日の午前中に河原猫たちのところへ行き、午後からクロベエたちの元へ。
ところがクロベエが思い当たるいくつかのいずれの場所にもいない。
時間的に猫たちが休息している時間であることは重々承知していたが、クロベエならぼくの声が
聞こえさえすれば姿を見せてくれるという確信のようなものがあったから、
あちこち、ぐるぐるとまわってクロベエを探しているうちに不安になってきた。

何度も同じ場所をまわった末にやっとクロベエを発見した。
クロベエもすぐにぼくだと気づいたようで、近寄ってきてぼくの足元でゴロゴロはじめた。
「お前、またこっちに来てたのか?」
クロベエも嬉しそうだったが、ぼくもクロベエに会うことができてホッとした。
だが、それも束の間の喜びだった。

転がるクロベエの右わき腹が目にとまった時、それは落胆に変わった。
「あちゃ~、クロベエ、ひどいな・・・」
どうやら、「ノミアレルギー皮膚炎」が始まってしまったようだ。
すでにノミの除去のための薬をつけてもらったようで、患部からは薬の匂いがする。
前にクロベエに餌をあげているおじさんが薬をつけているのを見たことがあるが、
たぶん、匂いからしてその時と同じ軟膏だろう。

クロベエは昨年も同じ症状を見せたからすぐにわかった。
たぶん、相当な痒みがクロベエを襲っているはずだ。
それと関係あるのかどうかは定かではないが食欲も普段に比べるといまいちだった。

「とっても痒いのニャ!!」と訴えられているようで、見ているこちらも辛くなる。

クロベエがカメラを向けると体を舐めてしまうので写真はあまり撮らなかった。
どうやら、また舌先の炎症が赤みを増し始めているようだった。

【6月3日・日曜日】
クロベエのノミアレルギー皮膚炎に対してはぼくにできることはなかったが、舌先が炎症が赤みを増して
いるのが気になった。
せめてクロベエの好きなものを腹いっぱい食べさせたくて午前中にクロベエの所へ行った。

いつもの場所にクロベエの姿がなかったのでおそらく昨日と同じ場所にいると踏んで行ってみる。
クロベエの姿をすぐに見つけることは出来なかったのだが他の猫が寄ってきたおかげで、
その雰囲気を感じ取ったのかクロベエも姿を見せた。

なんとなくだが昨日より調子が良さそうに感じた。

クロベエがノミアレルギー皮膚炎で苦しんでいる時になにもしてやれないというのは辛いものである。
せめてクロベエが喜んでくれることをしてあげるしかない。

食欲も前日に比べるとかなりあった。
まぁ、これはいろいろな要因があるから、そのことが即、クロベエの調子が良くなっているとは判断できない。

せっかく寒くて厳しい冬を乗り切ったというのに、暖かくなったらなったで今度はノミで苦しむなんて・・・

寒さに弱いクロベエに「早く涼しくなるといいな」なんて言えない。
「来週も来るからそれまで元気にしてるんだぞ」と言いつつも、なんだか勝手なことを言っているような気が
して悲しくなった。

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