瞬く間に一カ月は過ぎ去り、気がつくと2月に突入していた。
一カ月に一度しか顔を見せない不義理をはたらく男をそれでもドラミは迎えてくれる。
「あたいはもう待ちくたびれましたのニャ・・・」
・・・遠い目をしてドラミが呟いた。(かどうかは定かでない)
ドラミは静かに待っていた・・・ぼくが焼かつおを取り出すのを・・・
ぼくはそんなドラミのお尻を叩いてなだめすかした。
だが、そんなまやかしの通じるドラミではなかった。
「早く焼かつおをおくれニャ~!!」
なんだかドラミを焼かつおで誤魔化しているようで悲しかった。
それでもドラミが楽しみにしている焼かつおをあげるとぼくは河原猫たちのところへ向かった。
「来月も必ず来るからな!!」とドラミに言い残して・・・