便宜的にこの日をとらちゃんの誕生日とした。
2017年4月1日、とらちゃんがこのエリアに突然、現れた。
脱肛を患い、足に怪我をし、体は痩せて汚れていた。
早いもので、あれから4年の歳月が流れた。
一時期はかなり太ったとらちゃんだが、
いまはあの頃のようにすっかり痩せてしまった。
曇り。
ぼくが到着した時に釣り人のところにとらちゃんの姿を見つけホッとした。
なんとか、誕生日にたどり着けたことへの安堵だった。
だが、いつもと様子が違う。
ぼくが到着しても近づいてこようともしない。
餌場に移動する時に、とらちゃんが釣り人から釣った小魚をもらって
咥えている姿が目に入った。
ひょっとすると、早朝にまた、人の食べる焼魚をもらい、
もっと欲しくて貼りついているのかもしれない。
仕方なく、餌場へ移動したが、とらちゃんは餌場には来なかった。
長いこと釣り人のところにいたが、
諦めたのか、餌場近くのいつも休んでいる場所へ戻ってきた。
抱き上げて膝の上に乗せると長いこと乗っていた。
とらちゃんが自分から降りたのを機に餌を与えると
わずかながら食べた。
水も飲むことは飲むが、ここ数日、飲みっぷりが悪くなっているのが
気になって仕方ない。
曇りで太陽が出ていないこともあるのかもしれないが、
どこか元気がないのが気になりつつも
早めに撤退した。
夕方、ぼくが到着するとすぐに駆け寄ってきたとらちゃんだったが、
いつもに比べると勢いがない気がした。
接していて、いつも夕方のとらちゃんに感じる
反応の良さを感じない。
予感は当たり、普段に比べると食事量も少なかった。
食事量も少なく、陽が射さなくなっていたので、早めに
ハウスに入れようとすると拒否され、釣り場の方へ行ってしまった。
釣り人の横にいたので、また、釣り人から魚をもらえることを
期待してのことかとも推測してみた。