Quantcast
Channel: 野良猫劇場
Viewing all articles
Browse latest Browse all 4266

8/7の河原猫

$
0
0
今朝も気温は低い。
暑さを感じない朝。
ささみのことが気になっていた。
いい方向に向かっていることを祈っていたが、
ぼくが到着した時にささみの姿がなかったことで、
それは落胆に変わった。
ささみはハウスの前でじっとしていた。
昨日はそれでもぼくが餌場へ着くと出て来てくれたが、
今日は身動きせずにじっとしたままだった。
せめて抗生物質を飲ませなければと思ったが、
チャンスはなかった。
夕方、もう一度来てチャンスを待つしかない。


夕方、いつも行っている時間に合わせて再び行ってみる。
ぼくが到着した時に、ささみが日向で寝ているのが見えた。
午後から晴れ間ものぞきはじめ、気温が上がったのがいい影響を
およぼしたのかもしれないと期待した。
ぼくが車から降りると猫が集まってくる。
ささみも寝ていた場所から移動し、
近くまで来た。
が、いつものようにぼくのすぐそばまで来て
撫でられようとはせず、距離を置いている。
餌場へ移動したが、ささみは来なかった。
わずかに期待したが、まだ、食欲が戻るまでは
いっていないことが容易に想像できた。
猫たちの食事を終えるとさりげなさを装って
ささみに近づく。
すると、ささみのほうから近寄ってきた。
チャンスを逃すわけにはいかないので、
ささみのくびねっこをつかみ、
抗生物質を飲ませようとするが、
ささみが口をあけてくれない。
以前、やった時にはあっさり飲ませることができたので油断した。
逃げようとするささみを必死でつかまえたまま、
フリースでささみをくるんで薬を飲ませることにした。
ささみを捕まえ、なおかつ、口を開き、薬を飲ませる
…そんなことは手が二本では足りない。
なんとか、口に入れ、しばらく、喉を撫でていたが、
ささみを開放した。
その後、薬を吐き出したのか、
飲み込んだのかは確認できなかった。
以前は食欲不振なら抗生物質という手段しか持ち合わせて
いなかったが、とらちゃんのことがあって、
食欲不振の場合、風邪からくるものなのか、胃炎からくるものなのか、
迷うようになってしまった。
少し前に亡くなったきんちゃんの時もそうだった。
ささみにはなんとか回復してもらいたいと思う一方で、
それはぼくのエゴなのではという思いが離れない。
14年も厳しい環境の中で生きてきたのだから、
そろそろ、楽にさせてやってもいいんじゃないか…
そんな2つの選択肢のなかで揺れる。



Viewing all articles
Browse latest Browse all 4266

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>