雨。
早朝はまだ雨はわずかな降りであったが、予報から、待っても
状況は悪くなるだけと、突入。
とらちゃんの出迎えは無し。
餌場に行ってもとらちゃんの姿が見えず、
ボートを持ち上げて、最近、とらちゃんが使っていると思われる
ハウスを覗いてもいない。
慌てて他のハウスを一通り見ても発見できず。
正直、最悪の事態を想定した。
とりあえず、気持ちを落ち着けて、待っている他の猫たちに
食事をさせる。
いまのとらちゃんの状況から言えば、何が起きても不思議はないことを
ぼくも覚悟していたが、やはり、動揺する。
片づけを済ませ、とらちゃんの捜索をする。
仮にとらちゃんに最悪の事態が起き、そのためにボート下のハウスに
いないのであれば、もう、とらちゃんに会うことはできないだろうと
漠然と感じていた。
だが、とらちゃんは釣り人の車の下にいた。
なぜ、ぼくが車で到着した時に気付かなかったのだろう。
とりあえず、最悪の事態は回避できたことに安堵したが、
ぼくが来たことにおそらく気づいていながら
アクションを起こさなかったとらちゃんの
状態はかなり悪いであろうことも容易に想像できた。
とろあえず、とらちゃんを捕まえ、強制的にぼくの車のところへ
連れて行く。
車の場所なら、後部ドアを上げれば屋根になる。
食欲はなく、猫缶をわずかに口にしただけだった。
昨日はすべて食べたエナジーちゅ~るも今朝は
口すらつけなかった。
仕方なく、メルミルを強制給餌するが、食べっぷりはよくない。
食後、しばらく釣り人の脇の車の下で粘っていたが
(おそらく、雑魚が食べたかったんだと思う)、
釣れることなく、諦めたかのようにハウス方向に向かって移動した。
それを見てぼくも撤退。
日中は本降りの雨が降り続いた。
予報では夕方には雨が上がるとのことだったので、
なんとか早めにあがってくれることだけを祈って待機した。
結局、雨が弱まったのは、いつもの夕方時間より
かなり遅かったが、それを機に突入。
とらちゃんはボート下のハウスの中に居たが、
反応も鈍く、かなり消耗しているように感じた。
やはり、いまのとらちゃんには今日の気温低下はこたえたのだろう。
急いで背中からフリースを掛け、事前に温めておいたカイロを
敷フリースの間に挟む。
一目見て、いまのとらちゃんに食欲があるとは思えなかったし、
この状態でハウスの外に出して強制給餌させるのも得策とは
思えなかった。
目鼻を確認すると目立った目ヤニや鼻水は出ていなかったので、
そのままボートを下げた。
なんとか乗り切ってほしいと思うが、すでにギリギリの状態で
あることも察しがつく。
おそらく、今夜が峠になるだろう。