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Channel: 野良猫劇場
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5/29のとらちゃん

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晴れ。
ここ数日は朝、とらちゃんエリアに向かうのがとても気が重い。
「今日はもうダメかもしれない」
そんなことをどうしても考えてしまう。
ぼくが車を停めるまでの間に釣り人の車の下を
チェックする。
今朝もいた。
いまのとらちゃんの状態を考えたらもう、動けないに等しい状態だと
思うのだが、律儀に(?)釣り場へ出てきていることに唖然とする。
もちろん、そんな状態だからお出迎えなんてできないし、
ぼくも期待していない。
他の猫たちに食事をさせ、その後、ゆっくりとらちゃんと関わることにした。


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相変わらず、目のふちの奥にドロっとした目ヤニが溜まっている。
風邪の時のような黄色いものではない。
ダメ元で餌を出してみるが、口をつけようともしない。


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動いてエネルギーを消耗するのが厳しいようで、
身動きもせず、おとなしく身をまかせてくる。


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長期戦を覚悟して、今日も車内に移動。
とらちゃんはまったく動かず、呼吸によるお腹のかすかな上下運動だけが、
生きていることを確認する証。


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途中で外に出たそうな様子を見せたので、表に出すと、
離れた水飲み場方向に向かって歩き出す。
だが、足元はおぼつかない歩き方だし、
持続力に欠け、写真のように途中でしゃがみ込んでしまう。


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休み休みにしか前に進めないとらちゃんを見かねて、
最後は抱いて連れて行った。
しかし、水はほとんど飲まなかった。
とらちゃんがしたかったのは違うことだったのだろうか?


仕方なく、とらちゃんを抱いて汲み水のある所へ連れていくと
それなりの量を飲んだ。
その後、近くの日陰で横になったとらちゃんを確認し、ぼくは撤退。
心配ではあるが、どうすることもできない。


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夕方、行っても餌を食べさせてあげられないであろうことは
わかっていたが、それでも心配で出掛ける。
とらちゃんは写真のように地面にベッタリ状態だった。
食事にはまったく関心がないようで、動こうともしない。


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先に他の猫たちに食事をさせる。
朝、とらちゃんのことを心配した釣り人が駕籠で小魚をとってくれた。
動かない魚を口に近づけても反応しないが、
跳ね回る魚には反応して食べようとした。
食欲は持続しなかったが…。
そこで、ぼくが考えたのは、「もしかしたら、鼻が効いていないんじゃないか」
ということだった。
鼻水も出ていないし、風邪らしき症状はほとんどみられないから、
ある意味、ぼくの願望のようなものかもしれない。
ただ、ぼくがそれを見過ごしていて、助けられたものを助けられなかったと
したら、後悔が残ると思い、抗生物質を飲ませた。


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ぼくの腕の中ですっかり身を預けてくるとらちゃん。
もう、ほとんど力を出すエネルギーは残っていないのだろう。


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そんなとらちゃんを見かねてハウスに入れることにした。
いまはもう、エネルギーの消耗を最小限に抑えるしかない。
奇跡的に抗生物質が効くことを祈ることしかできない。





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